【書籍名】 「個性」はこの世界に本当に必要なものなのか
【発行所】 株式会社KADOKAWA
【価格】 750円+税
【著者】 東京大学教養学部×博報堂ブランドデザイン
個性を伸ばすべきだ、個性的たれ、と言われるようになって久しい昨今。
そもそも本当に必要なのか、という命題を掲げつつ、東大の各分野の先生に個性とは何かを語ってもらう。そんな書籍です。
この各分野が本当に幅広くて、理系文系問わずで語られるのでとても興味深いです。
認知神経学
文献学
生態学
哲学
物理学
統計学
政治学
天文学
言語学
個性の要否についての結論も含め一読の価値ありです。
私が読んでいて印象に残ったのは以下の2点です。
「個性的な人が個性的であることを許される場所を確保するために、人間関係の”下地”のようなものを作っている」p79
「自由に好き勝手にしていれば個性的になる、というわけではないんですよ。やっぱり、共通性があっての固有性なんです。~中略~「個性重視」といわれるときの「個性」には、ある価値判断が含まれているんです。それは、共通性を踏まえたうえで、「社会にとって価値のある固有性」を発揮できるかどうか」p170~p171
この2点から、個人的な教訓とすることにしたのは「その分野で誰もがやるべきベースの事項は学び実践したうえで、自分らしさを発揮することが大事。発揮しやすくするためには、人間関係を大事にして発揮しやすい環境を自ら作る。」ということ。
個性に関して迷いや悩みがあるときに読んでみては。