この記事に書いてあること:130年以上の歴史を持つ、生きる伝統「キリンラガービール」。生まれたときからソコにあるせいで、逆に詳しく知らない「キリンラガービール」の魅力に迫る。
1.「キリンラガービール」のストーリー
日本において古くから存在するThe Japanese Beer「キリンラガービール」。
その歴史は130年を越えています。
1888年に、ジャパン・ブルワリー・カンパニー(キリンビールの前身)が、高品質で、本格的なドイツ風のラガービールを醸造しようということで、「キリンビール」が作られて発売されました。名前は、今風のクラフトビール醸造所ぽい雰囲気ですね。
そんな歴史ある商品。1888年というと、まだ明治。森鴎外がドイツから帰国したり、翌年に大日本帝国憲法が公布されたりという、そんな時代背景です。
その後も、戦争などを経験しているわけで、色々な歴史を背負い、乗り越えて、今キリンラガービールがあるわけです。そう考えると非常に感慨深いですね。
キリンラガービールが辿ってきた歴史について、以下サイトなどで眺めてからキリンラガービールを飲んでいただくと、その歴史も味わいに溶け込んでくるようです。
森鴎外は、ドイツでオクトーバーフェストにも行ったほどビール好きのようなので、帰国してからキリンラガービールも飲んだかもしれないと思うと、不思議な気持ちになります。
2.「キリンラガービール」の味わい
まずパッケージを確認。
130年近く、大きくは変化していないというパッケージ(当初は瓶ですが)が、渋くてたまらないですね。発売して1年後の1889年のラベルを彷彿とさせます。
古いものの魅力が見直されている現代では、逆に新しくも感じさせるパッケージとなっています。
注いでみます。
背景をピンク色にしてしまったせいで、琥珀色のような映りになってしまいましたが、実際には、日本人が「ビール」と聞いてイメージする、透き通る金色です。
開けた瞬間には、「あ、酔っ払って帰ってきたお父さん!」の絵を想起させるノスタルジックな香りがしました。
しかし、グラスに注いでみると、麦の甘い香りがします。それとともに、やはり先ほどの「酒―!」という香りが、本ビールの柱をなしている印象です。
それでは、いざ。
甘みは、ほぼ感じず。クワッとお酒感が来て、苦味とほこりぽい香り。
(そう考えると、サントリーの金麦に感じたほこりぽい感じは、クラシカルなビールの再現度が高かったのか)
すっーーーーーーっっと、すっきりさっぱり。口にあまり後味は残らない。
喉越しは、カッと炭酸が来て心地よい。
「はじめて飲んだビール」というキーワードが頭に浮かびます。
何口か飲んでいると、喉と口の間あたりに、程よい酸味を感じるようになります。
辛めのおつまみに非常にあいます。
日本の明治からの歴史を振り返りながら、このシンプルですが複雑でクラシカルな雰囲気を味わうと、ほんの一瞬なのに、長い時間そのものを口に含んでいたような、そんな気持ちになってきます。
3.「キリンラガービール」の詳細情報
【ビール名】キリンラガービール
【アルコール度数】5%
【産地】日本(原材料には外国産含む)
【生産者】麒麟麦酒株式
【原材料】麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ、米、コーン、スターチ
【値段】約210円(350ml)、約280円(500ml)
4.「キリンラガービール」の購入場所
本編集部では、近所の酒屋さんで購入しました。全国販売なので、ほとんどのスーパーやコンビニで購入可能です。
通販だと、Amazonなら、350mlだと以下から在庫と価格を確認できます。
500mlだと以下から在庫と価格を確認できます。
楽天だと、350mlは6缶パックから購入できる店舗があります。
500mlはバラから購入できる店舗がありますが、送料がかかることを踏まえると、ある程度まとめて購入したほうが良いでしょう。
5.「キリンラガービール」のCM
「キリンラガービール」の最新CMは、2020年6月1日現在は、特に放映されていない模様です。
一番搾りや本麒麟に力を入れているようです。
これは「キリンラガービール」のターゲットが、新規顧客や若い層ではなく、既存顧客がターゲットだからでしょう。「昔からのキリンラガービールが飲みたい」という層には、特にCMは不要だからだと考えられます。
参照1:以下の麒麟麦酒株式の公式サイト
参照2:「文学とビール―鴎外と味わう麦酒の話」開催!オリジナルビールもリリース(日本ビアジャーナリスト協会)